福岡県への移住や就職に興味のある方向けに、地域や仕事場に訪れ、
「くらし」と「しごと」を体験いただく企画が「福岡くらしごと体験」です。

利用者が希望する事業者のもとで「しごと」を体験しながら、
周辺地域の先輩移住者や地域住民の方との交流を通じて「くらし」の体験を行い、
移住後の生活をイメージすることができます。体験費は無料です。その“体験先”をご紹介します。

 

民泊 山の家 粋邑・ひつじcafe HIRAODAI


住所:福岡県北九州市小倉南区平尾台2丁目1-20/事業内容:民泊、カフェの運営

 

7つの行政区がある北九州市の中で、最も面積の広い小倉南区。山・川・海などを豊富に有し、一次産業が盛んな場所です。石灰岩でできた地形が広がる平尾台という場所があり、九州随一のカルスト台地としても有名。

そんな平尾台の魅力と価値を日本だけでなく、世界にも発信している「Hug平尾台プロジェクト」。この団体を主催する、壹岐尾恵美(いきおえみ)さんは、プロジェクトの一環として、「民泊 山の家 粋邑(いきむら)」と「ひつじcafe HIRAODAI」を運営しています。

旅人は粋邑に宿泊し、隣にあるひつじcafeで食事も取れる。地域で出会った方とのお話を楽しむこともできます。

「平尾台には地域のみなさんが気軽に快適に集える場がないなと感じ、まずは地元の人たちが集まれる場所をつくりたいなと思って。他の地域の人たちは、その土地や食事を知ることで、人々とコミュニケーションをとるきっかけになりますし」と壹岐尾さんは話します。

今後、壹岐尾さんは、Hug平尾台プロジェクトを通して、人々が働ける場所もつくりたいと考えています。

その1つとして、古い家具工場を改装中。現在、北九州市街地で営んでいる建築設計、インテリアデザイン事務所を「山のデザイン事務所」として平尾台に移転予定です。その他ギャラリーやコワーキングスペース、ハイカーの人々が立ち寄れるお店にするのか、様々な角度から検討を重ねています。

高原の爽やかな空気、人を元気にするパワー、人の暖かさ。様々な魅力を秘めた平尾台を多くの人たちに知ってもらいたい。そこに仕事でもあるデザインの力を加え地域の魅力をどのように発信するのか。人が集まる場所にするためにはどうすればいいのか。壹岐尾さんが日々試行錯誤し、取り組む姿勢からは、暮らしや仕事を充実させるヒントが得られそうです。

民泊 山の家 粋邑・ひつじcafe HIRAODAI

今回体験できる内容


壹岐尾さんは、「Hug平尾台プロジェクト」を行いながら、本業である自身が代表を勤めるインテリアデザインの会社を経営。

平尾台の空き家や空き地の活用においては、本業での知識・経験が活きているそうです。

どのような思いで空き家や空き地の活用をしているのでしょう?
壹岐尾さんに聞いてみたところ、

「平尾台も含めて田舎には利用しにくい空き家や、利用出来ずに荒れ地になってしまう土地がいっぱいあるんです。空き家や使われていない土地を活かして、人が来れる場所、且つ、地域の人や訪れる人にとって『あそこができてよかったね』という場所をつくりたいんです」

そんな思いから、本業の建築設計やデザインの技術を活かし、人の集まれる場所として「民泊 山の家 粋邑」と「ひつじcafe HIRAODAI」をオープンしました。

今回の体験では、粋邑とひつじcafeのお仕事の一部をお手伝いします。

粋邑とひつじcaféは、平尾台や自然が大好きで、ハイカーでもあり、アメリカのロングトレイルの経験者でもあるスタッフの原田優(はらだゆう)さんが中心となって運営されてます。

粋邑に実際に宿泊しながら、運営方法を学び、また、ひつじcafeでは接客を通して地元の人々とコミュニケーションを取ることもできます。

粋邑とひつじcafeでの体験を通じて、「Hug平尾台プロジェクト」を知り、地元の魅力発信の方法についても直に知ることができるでしょう。

移住を検討している方はもちろん、地域の魅力を発信したい方、空き家活用や地域コミュニティの形成に興味のある方にとっては、学びの多い時間になるはず。

 

民泊 山の家 粋邑・ひつじcafe HIRAODAI

しごと・くらしの特徴


壹岐尾さんは平尾台について「美しく雄大でそして異質な場所」と言います。平尾台はカルスト台地であり、鍾乳洞があり、自然保護区に指定されている場所。ほかの景勝地にはない要素が多くあります。そして、そこには人々の暮らしもあります。

この平尾台の景観を保てているのは、実は人の手が加わっているからだとあまり知られていません。

「自然と人が共存していないといけないんです。自然をほったらかしにすると、普通の荒地になっちゃうんですよね。平尾台の景観が保たれてるのは、人が野焼きをしていて、常にメンテナンスしているから。人の手が加わるちょうどいい頃合いを、私達が伝えていくべきだと思っています」

山を歩く楽しみだけでなく、自然環境を守ることも伝えていきたい。リーブノートレイス(Leave No Trace=LNT)という、環境に対する影響を最小限にする世界共通の考えにも通じます。

移住を検討されている方の中には、自然豊かな場所で暮らしたいと考えている人も多いでしょう。自然と人とがどのようにすれば、うまく付き合えるのか。自然と共存するためのバランス感覚を体験を通じて学びましょう。

自然のこと、地域の魅力発信の方法、建築や空き家活用、民泊やカフェの運営など、今回の体験を通じて得られるものは、盛りだくさんです!

 

スケジュール


1日目(13:00~17:00)
1.ごあいさつ、やりたいことや目的の確認
2.「Hug平尾台プロジェクト」の説明
3.「民泊 山の家 粋邑・ひつじcafe HIRAODAI」の仕事の説明
4.仕事のお手伝い
・粋邑でのゲストの対応やご案内
・ひつじcafeでの接客
※実際の仕事状況によって変更があります。

2日目(9:00~17:00)
1.仕事のお手伝い
・粋邑でのゲストの対応やご案内
・ひつじcafeでの接客
※実際の仕事状況によって変更があります。

3日目(9:00~15:00)
1.仕事のお手伝い
・粋邑でのゲストの対応やご案内
・ひつじcafeでの接客
2.最後のまとめ
・体験の感想、質疑応答
※実際の仕事状況によって変更があります。

 

補足事項


最少催行人数:1名
宿泊場所 :民泊 山の家 粋邑
集合場所:民泊 山の家 粋邑|北九州市小倉南区平尾台2丁目1-20

 

体験経費


参加費:無料
宿泊費:3,000円/泊まで補助あり
食費:自己負担
交通費(自宅~集合場所):自己負担